2012年02月10日

社会が違うから

12月に変更した新しい地区にて、PDKの巡回をしています。

就労支援を中心にしたいということで、それを主眼に巡回を行い
一人のPDK利用者がパン屋さんにて、仕事を開始することができ、
とりあえず一つ成功ケースらしきものができました。
(豆工場は結局仕事は得られませんでした。)

一方で、就労支援を中心に行いたいと私は思っても
現場では別の困りごとも多いです。

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ひとつのケース

「前にスーパーに働きに行ってたけど、すぐやめて
PDKも朝起きるのが遅いからあんまり来ない。怠慢なんだ。」

というPDKワーカーが話をするPDKの利用者。
怠慢なんだ、と言われるケースはたいていその人の怠慢ではなく
まわりのかかわりの方法で変化するのに
と思うことが多いので、一度家族に会いに行こうということで
家庭訪問してきました。

すると、

2階建の家の下から上まで、汚れた服やモノであふれかえり
寝どころも、「こんなところで寝れるの?」というような
不潔なベッドパッドが数点めちゃくちゃに置かれている。

聞くとここに、6人の兄弟と父母と暮らしているという。

そして行ってから初めて聞いたところによると
父母もどうも知的障害があると思われるとのこと。

母にはその日会うことができ、話をしようとしたが
マレー語が全くできないので(この親子は中華系)
PDKワーカーが通訳してくれましたが、話はどうもかみ合わぬままであったよう。

PDKワーカーはこの家族のことを知っているようだったけれど
あまり問題介入しようとしたことはないようでした。
そして彼の怠慢、ということで片付けてしまっていたようですが、
いやいや怠慢ではなく、こんなところに住んで、きちんとケアできる
家族もいなかったら、当然生活もめちゃくちゃになっちゃうよ。

こういうケースの場合に日本だったら・・・?

一にも二にもまずはこのゴミ屋敷状態の解決を図り、
その後はヘルパーさんの利用をするなどして、この家族が
清潔を保持しつつ、見守りを受けながら生活できるようにしていくという形ではないかな
と思います。(間違ってるかな)

でも、マレーシアにはフォーマルな在宅での支援の形態がほぼありません。

このケースについて、福祉事務所職員と今日話し合いましたが
「地域のリーダー(日本でいうなら自治会長みたいなものでしょうか)と相談して
地域の人が参加して掃除して、その後も見守りをするボランティアを募る
とかするしかないだろうね。」
とのこと。
もちろん地域の支援を受けることは大切なことだと思うのですが、
そういうインフォーマルな形でしか支援が出来ないっていうことに
問題はないのだろうか。

これから社会福祉を充実させていこうとしているマレーシアだけれど
あたらしい支援形態を作っていこうという気はないのだろうか。

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また別のケース。

あたらしくPDKの利用を始めたまだ6歳の男の子(足に障害がある)の家への訪問について行きました。

そしたらば、その該当する家と思われる家の扉は完全にあけ放たれており、
中に入ると、一つのセミダブルくらいのベッドパッドの上に2人の小児まひと思われる
子どもが寝転がっており、またその該当する6歳の男のが座っていました。

ベッドバッドは非常に汚れており、3人の子どもたちの横には
パンとお茶が準備されていて、一方で使用されたあとのし尿便がおかれてある。

家族は仕事で出かけており、3人の子どもたちが放置されていました。
(もちろん家族にしたら放置しているわけではないのだろうけれど・・・。)

これも何とかならないのだろうか・・・、と悲しくなってしまったケース。

日本だったら、これだってやはり在宅介護のサービスが入ることによって
状況の改善を図ることができるだろうにな、、、と思いました。

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要するに在宅での支援サービスというものが必要なのではないのか、
と思うことが多いのだけれど、それを話すると
「マレーシアは日本とは違う。地域の人を巻き込んでいくことが大切だ。」
と言われる。
でも、地域の人だけに頼るって限界あるんじゃなかろうか。
地域の人のボランティアにそこまで責任重いこと任せられる?

もちろん、社会の在り方の違いがあって、こちらではこちらのあり方が
あるのは分かっているのだけれど、それでもやはり、重い障害のある人や先のような家族が
が社会で地域で生活していくためには、在宅においても責任もって支援を
できる人が必要ではないんだろうか・・、と思わざるをえませんでした。

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ともかく上記のケースには少しコミットして、これらのケースを通じて
在宅支援の必要性を最終的に国の社会福祉局に伝えられたらいいな
と思いつつ、もうあと時間はあまりない・・・。

でも、現場の状況から必要と思うものを提言していくことも
JICAボランティアを社会福祉局が要請した理由のひとつだよね、と思うのですが
違ってるかな。

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写真はヒンズー教のお祭り・タイプーサムに行った時のもの。
バツゥ・ケイブというKL近郊の大きな洞窟の中のお寺(といってよいだろうか)にて
「奇祭」と評される祭りが催されており、そこでは人が体に針や矢をさしてその寺へ根性で歩いて行く。

いや、まさにすごい異空間でした・・・。

image012.jpg


image036.jpg

image039.jpg

どの人もイッちゃってる目をしています。
ヒンズー教でない私たちが行って怒られたりしないかな
なんて思ってたけど、全く誰もそんなことは意に介さず
自分たちの世界に入り込んでいた・・。

posted by おさる at 15:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 協力隊員活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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