2012年05月15日

政治の季節

どうもマレーシアでは6月に総選挙があるらしい。

そこここに、政党の旗がはためいています。

さて一方、配属先の社会福祉事務所はここのところ忙しそうな様子。

それというのも、この総選挙にからんでのことらしい。

社会福祉事務所の一番大きな仕事は「福祉の支援金を受給者に渡すこと。」
貧困層
高齢者層
児童
障がい者
がその受給者であるわけですが、現在では手渡しの人もいれば銀行振り込みの人もいます。

それがこの「選挙がらみの時期」に入ってきたことで銀行振り込み中止、
手渡しで実施ということになっているようなのです。

その方法転換の決定プロセスの詳細は私もよくわからないのですが、
どうも政治家による圧力があるとのこと。

要するに、与党議員が
「現与党政府がこれだけ福祉のためにお金を
国民に与えているんだ、ということを目に見える形にする」
という目的のために、福祉事務所に介入して
手渡しの方法を実施させているとのことなのです。

その方法もかなり強引かつ大胆で
先日、「福祉のお金を政治家が手渡しする会」
(という名称ではもちろんありませんが、実質はこれ)
が開かれ、地区内2000人を超す福祉受給者を一斉に呼び出し
地区代表の政治家が福祉支援金を手渡ししていました。
それもこれも
「私と私の所属する政党のおかげでこんなに福祉の恩恵をが受けれているのよ。」
ということを示すため。

そんな単純に国民を操作できると思ってるんか!!馬鹿にするのもほどほどにせーよー!!

体の不自由な障がい者や高齢者まで無理やり呼び出すなんで・・・、

逆にそんな政府には不信感を抱いちゃうよ。

と思ってしまいましたが、いかがでしょうか。

マレーシアの民主主義が、なかなか進んでいない証左と言えるのではないでしょうか。

さらに、マレーシアではこういう
「おいおい、誰のための政治なんだよ。」
というような出来事も、プレスが単純に
「ナニナニ議員が今日、どこどこで福祉のお金を与えました。」
というような報道しかしない。というか、政府検閲が入るから、
政府に良いようにしか書けない。
(中華系プレスは政府検閲が少ないのか、もうちょっと色合いが違うみたいですが。)

報道の自由度が低いから、政府が裏で何やってんのかちゃんと報じられず
時に国民が愚弄されている
といっても過言ではないような気がします。
(先日読んだニュースでは、アメリカの人権団体が行った2012年報道自由度ランキングでは
マレーシアは197カ国中144位だったとのこと。)

まっ、他の国のことを偉そうに言えない日本かもしれないですが・・・。
でも、こんな単純なこと、さすがに日本でも行われないですよね・・・。
って信じたいのですが。

いずれにしても、これからしばらくマレーシアでは政治の季節が続くようです。


↓福祉受給者が壇上にあがって政治家からお金を受け取っている。
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↓受給者が一気に来て大混乱の福祉事務所カウンター。めちゃくちゃやなぁ・・・。
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posted by おさる at 21:13| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月03日

学んだこと色々2

学んだこと色々のその2

【相手のやり方を学ぶ】

マレーシアは縦社会。
上からの指示があって、はじめて皆動く、という形が多いというのが
私の見てきたマレーシア社会の印象。
それに対しては色々な意見があり、それでいい、と思う人もいれば
行きすぎたトップダウンだと感じる人もいると思います。
私も、もっと下の意見を吸い上げ、自らのモチベーションのもとに動くことが
必要なのでは、というふうに思います。

でもマレーシア社会の現状は違う。
トップダウンのやり方、というものが浸透しており、
それを無視することはできません。
そしてマレーシアにおいて、私はあくまでも
「お邪魔をさせてもらっている」という立場であり
自分の意見が正しいと思ったところで、社会全体のやり方にいきなり
楯ついても仕方ありません。
まずは、どんな方法で物事が動いているのかを知る。
この社会での「ふさわしいとされる方法」を学ぶ。
そうしなければ、相手と対等に話をすることもできず
まともに取り合ってももらえません。


日本社会ででも、例えば「根回し」という方法がある。
良いと思う人もいれば、そんなことをせずもっとダイレクトに
決断をしていけばよいと言う人もいるでしょう。

でも「根回し」が具体的にどんなふうに行われているのか、
ということを知った上でなければ、
あえてそれに抗する方法をとっても、ただの「モノを知らない人」
としか捉えてもらえないでしょう。


それと同じでマレーシア社会にはマレーシア社会のやり方がある。
そのやり方はどこにも書いていないし、誰も直接教えてくれない
いわば不文律のものだけど、単なるお客さんから脱するためには
それをよくよく知らなくちゃいけないのだ、と実感しています。

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ところで、トップダウンといえば
ときおり、JICAボランティア側と配属先側とのやり方に相違があり、
うまくかみ合っていないな、と感じることがあります。
JICAボランティア事業はあくまで相手側の自発性をもとに協力する
という形。
しかし、配属先は上からの命令があればそれに従うという形。
確かに上の方でJICAボランティアを要請した時点では、
配属先にも自発性と必要性があったのかもしれませんが、
それがどんどんと下におりてきて、私が活動する現場レベルになると
もうすでに自発性からではなく、
「上からの命令によりJICAボランティアと協力することになった。」
という認識の方が強くなっている、と感じる場面が多いです。

だから、JICAとマレーシア側が共同で実施するプログラムへの参加でも
「誰が参加するのか」は
「誰がそのプログラムに関心があり行きたいと思うのか」
ではなく
「誰の名前が上からのレターにあるのか」
ということで決まってしまう。

その点については、どうも何か食い違っているような気がするし、
私としてもちょっとしんどいな、と思ったりしています。

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写真は関係ないけど、クロッポと呼ばれるたべもの。
ソーセージでもなく、その他怪しいものでもなく
お魚のすり身からできたマレーシアでは非常に一般的な食べ物です。
これをがっつり油で揚げて、チリソースで頂きます。

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posted by おさる at 20:49| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月02日

学んだこと色々

帰国を目前に控えて、協力隊の活動で悲しいことやら腹のたつこともいっぱいあったし
まわりの隊員と比較して決して活発とは言えない
のんべんだらりとした日々を送っていた私ですが、
でも、そうは言っても色々と勉強させてもらったなぁ、とふつふつと感じる最近。

一体何を学んだのか整理してみようと思います。

配属先から学んだこと

@活動には目標をもつこと

目標はそんなに大きなものでなくてもよかったんだ、というのが今の感想。
「この訓練生と一緒に食事作りのプログラムを週1回3カ月やります。」
とかそんなのでも良かったのです。大切なのは地に足付いた目標を立てること。


A活動前現状分析と評価をきっちりとすること

地に足のついた目標をもつためには現状の分析と評価が絶対に必要です。
ざっくりと「こんな感じやなぁ。」というだけでは
そこから何に変化をつければよいかわからないし
さらに、活動の前の分析と評価ができていなければ、
その後一体自分の活動で何が変化したのかもわからず、
成果の提示することもできません。

配属先がボランティアを要請するのは、言うまでもなく変化と向上が欲しいから。
その変化を見える形にするためには、
「活動をする前の状態」をきちんと見定める必要があると感じています。
この現状分析と評価をきちんとできていなかった私。
いや、どんなふうにやったらいいのかもわからず
手当たりしだいだったというのが現実。
今になって、活動終盤になり自分の活動で一体何がどう変わったのか、
ということを提示したくても
活動前の状態像の詳細を残せていない部分が多いため、
提示ができない、と茫然たる思いに陥ったりしています。
反省しても遅かりし。2年前にはもう戻れない。

B活動の成果はまわりにわかる形で残すこと

社会福祉という人への支援をする仕事で、
「言葉じゃ伝えられない変化こそが重要なんだよ。」
なんて思うところですが、それはぐっと胸におさえておくことが必要。
特にそもそも言葉が100%通じない、
そして物事の捉え方も自分とはずいぶん違う外国での活動で、
「言葉じゃ伝えられない変化」に対しての理解を求めようとしても至難の業です。
まわりにわかってもらうためには、
「何が、あるいは誰がどんな形で具体的に変化したのか。」
ということを成果として伝えなくてはいけないんだ、と思います。
そしてまた数字もあったらいい。数字は一番わかりやすい客観的指標。
「数字なんかで人への支援の何がわかるんだよ。」
という気持ちはそれはそれとして大事に温めつつ、
自分とは認識の違う(かもしれない)人たちへ成果を提示するために
数字も用いる場面が必要です。

以上、2年を経ようとして「結果論としてわかってきたこと」で、これらを出来ていたら
さぞ自分の活動もまとまったものになり、形に残っていたことだろう、と思うのですが、
まぁ、ほとんど出来ていない。

最初に誰かに教えて欲しかったよ、とほほ
と思ったりするものの、
そんなことは当たり前のことで誰もかれも御存じのことだったのでしょう。

しかし、私にとって大切なのは、「身をもって以上の教訓を得た。」ということで
おそらく最初に誰かに同じようなことを教えられたとしても、右から左、
実感を持って聞くことはできなかったでしょう。
経験と気づきを経て得た教訓は、たとえまわりから見て当たり前のことでも
自分にとっては人から何百回教えられるよりも、血となり肉となるもの。

今後の人生にさて活かすことのできる教訓なのかどうか、わかりませんが
でもどんな仕事でもたぶん同じような状況はあるんだろうな、と思います。

そうそう、だから私は少し成長したんだ。

手前勝手ですが、そんな風に前向きに捉えていこっかなぁ、と思うところです。

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関係ないけど、写真はABC
ABCって何よ
って簡単にいうとゴテゴテとしてかき氷のことをマレーシアではそう呼びます。
隣町のちょっと有名という噂のABC屋にて。

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posted by おさる at 21:17| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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